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オオクロコガネの概「倍」日リズムとその形成機構

  • 2020/12/01

Summary

オオクロコガネの活動は恒暗条件において約48時間周期で自由継続する概倍日リズムを示す。

 オオクロコガネはコウチュウ目コガネムシ科コフキコガネ亜科コフキコガネ族クロコガネ亜族クロコガネ属に分類される,体長2cmほどのコウチュウである。名前の通り大きな黒いコガネムシだが,日本にいる Holotrichia convexopyga (マルオクロコガネ)やHolotrichia kiotonensis (クロコガネ)が艶のある黒色であるのに対し,本種はマット感のある黒を呈している。夜行性であり,野外では二日に一度日暮れ時刻に地上へ出現し,交尾(表紙写真),摂食を行う。そして,日の出とともに地中へ潜り,1日半過ごす。実験室の明暗条件でも2日毎の夜に活動する。また,このリズムは恒暗条件において約48時間周期で自由継続する(概倍日リズム)。これまでの光パルスに対するリズムの位相反応や脳の手術により,概倍日リズムは概日時計を使って形成されると考えられる。写真は兵庫県猪名川河川敷にて2019年7月12日19時過ぎに撮影された(澤田功司撮影)。

オオクロコガネの概「倍」日リズムとその形成機構大阪大学大学院理学研究科 志賀 向子

 

(出典: 学会誌「比較生理生化学」Vol.37 No.3 表紙より)

 

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